あたまの形診療
赤ちゃんの頭の形専門外来では、斜頭や短頭(絶壁)など赤ちゃんの頭のゆがみに対して理学療法の指導(体位変換・タミータイム)やヘルメット治療を行い、頭の形を改善することを目的とした専門外来です。
専門外来では実際に3Dスキャンをおこないます。そして、1時間以内に頭の形の重症度を客観的な指標としてお示しします。大前提として、最初から、私がヘルメット療法をご家族の方へおすすめしたり、当日にヘルメット療法を開始するということはありません。
この専門外来は頭の形で悩まれているご家族の方に
・お子様の斜頭症の重症度を3Dスキャンをおこなって客観的に評価すること
(私が見た主観ではないので間違いがありません)
・3Dスキャンの結果とあわせて今後の過ごし方についてお話をすること
専門外来を通じて、ご両親と一緒に悩みを共有するというのが1番の目的です。
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斜頭症とは?
出生後の向き癖による頭の形のゆがみを「斜頭症」といいます。基本的には発達には影響せず、整容上の問題とされます。顔面変形を及ぼす重度の変形の場合は、歯並びなどに影響する可能性が示唆されていますがはっきりとは明示されていません。
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治療法について
頭の形を改善する方法には「体位変換」「タミータイム」の理学療法と「ヘルメット治療」の2種類があります。
軽症-中等症であれば理学療法(具体的には1日30分以上のタミータイム)で改善することは海外の論文で既に報告されています。(日本の報告はなし)ただし、重症度が重度と判定された児に関しては、私が研究として発表した論文では、7割が自然治癒せず、変化なし、むしろ悪化するというデータでした。 -
ヘルメット療法
ヘルメット療法は赤ちゃん1人1人に対してのオーダーメイドで設計するものであり、自費診療です。当院採用のヘルメットは「ベビーバンド」です。ベビーバンドの詳細はこちらをご確認ください。
https://www.babyband.jp/
費用は税込33万円です。(3Dスキャン撮影費用、頭蓋形状矯正ヘルメット制作費、治療終了までの診察代(回数制限なし)を含む。)価格は私の所属医局である日本大学板橋病院小児科と同じ価格です。
初診の方は、当院ホームページの予約フォームからご予約ください。
斜頭症についての大まかな概要を記載しましたが、私のブログに頭の形(斜頭症)についての詳細と斜頭症についての研究、論文について、そしてよくある質問の「なぜ数あるヘルメットの中からベビーバンドを選択したのでしょうか?」「ドーナツ枕を使えば自然に治るのでしょうか?」も記載しています。など、斜頭症の詳細についてはブログ記事に記載があります。
どんな疾患でも同じですが、背景にある基礎知識を理解された上で医師の説明や3Dスキャンの結果を確認したほうがご家族にとって納得した決断が出来るはずです。また担当する医師がどのような人物なのかを知っておくことも親御さんとの信頼関係を紡ぐ意味でとても重要です。1人でも頭の形で悩まれている方の助けになれば幸いです。